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新卒の私がシンガポールで就活をしようと決めた理由①

シンガポールで働き始めてから1年半が過ぎた。

「なんでシンガポールで働こうと思ったの?」

とはよく聞かれる質問だ。大学時代にはアメリカ合衆国カリフォルニア州に半年、東ティモールに半年、ドイツのボンに4ヶ月滞在した経験がある。

とはいえ私は帰国子女でもなんでもない。日本を出て働くことは、意識的にも経験的にも結構なハードルであった。

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新卒で日本を飛び出さざるを得なかった思い

しかも、私はもともと海外志向だったわけではない。

高校生の頃まで外国の文化に興味関心すらなく、幼少期にはまっていたディズニー映画が当時の自分の洋画知識の全てだったといっても過言ではない。私が日本の外に関心を持つようになったのは、むしろ大学生になってからである。

あっちこっちの国で、真面目な人からぶっとんだ変な人まで色々な人脈を広げ、新しい文化に触れることは、本当に楽しい。全身の毛穴が開いて神経が敏感になり、無意識に留学ハイにも陥る。その非常に愉快な体験に目覚めてしまったせいで、それからしばらくすると、あぁ、もっとこういう経験がしたいなぁという思いにかられるようになった。それが、大学卒業が間近に迫った頃。

その頃日本での就活は終えて、いくつかの企業に内々定もいただいていた。

そのまま普通に入社して普通に切磋琢磨していれば、今頃転職市場で苦労することがなかったかもしれない。当時勉強したかったことも学べていただろう。

けれどそもそも日本で入社するという意思は、日本の企業で新卒のうちから海外に飛ばしてくれる可能性はかなり少ないと気付いた時を境に、ぐらぐらと揺らぎ始めてしまった。

大企業の海外採用枠だとか、入社後即駐在コースの切符を手にするだけの地頭の良さと運があれば今頃こんな内容を書き綴っている訳がない。

残念ながら私にそんな光る学歴はないし、スキルも経験も乏しいので、いわゆる出世コースへの切符は最初から確保されていなかったのだ。

世の中には採用されてから数年間、日本で歯を食いしばって血を吐く思いで業務に打ち込み、その結果限られた切符を見事手にする優秀な人もいるけれど、自分は明らかにそういった器ではないという自覚はある。残念だけども。

それであれば。もういっそ、自分で海外就職しちゃおうか。

それに、今、海外に出ないと、私は一生後悔する。

というわけで、卒業式の2週間前に単身シンガポールへ渡り、文字通り履歴書をばら撒き、機会を与えてくれるところへは片っ端から(といっても数は多くないけれど)面接へ行った。

その甲斐あってか運が良かったのか、無事に米系リサーチ会社から内定をゲット。無事に新卒現地採用として、シンガポールで社会人生活を踏み出せることとなった。

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