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社会人になってから詰むリスクを避けるためにできること

人の多様性、文化の多様性、言語の多様性が進む近年。働き方の多様性にも徐々に変化が訪れているように思う。

「Youtubeでの稼ぎが初任給並みなので就活はしてないです」とか「自分のビットコインの時価がそろそろ1千万いくんで働こうか迷っています」なんてビックリ発言をする学生もちらほら。しかし現状ほとんどの場合は、教育を受け終えたら企業に就職するだろう。

私は大学の卒業式1ヶ月前に、シンガポールでの就職を決めた。

まず日本で経験を積んでから海外に行けばいいのに。

卒業前、周囲からかけられた言葉の第1位。特に親・親戚は猛烈に心配していた。

大学を卒業したてほやほや、22歳そこらの小娘にビジネスの何がわかるんだ。シンガポールで就職なんてしたら、尚更即戦力が求められるぞ。えぇ、米系企業だって?そんなの入社と同時にOJT三昧で丁寧な新人研修なんてないに決まってるだろ!だったら後から苦労しないように日本で経験を積んでから海外に出た方がいいぞ!

こういう筋立てだった。

でもなぜ、日本で経験を積んでからでないと海外就職をしてはいけないのだろう。日本で経験を積むことに絶対的なメリットが果たしてあるのだろうか。

積んでおくべきは学生の時のインターン

私は社会人になってから日本の企業で経験を積むより、大学生の間にどれくらい周囲の社会と関われるかが重要だと思う。これは自分がそうだったという成功体験ではなく、こうしておけば良かったという反省からの学びなので、まだチャンスがある人はぜひ実践してほしい。

学生インターンに応募する際の志望動機は十人十色。実務スキルを得たい、業界を知りたい。それぞれが独自のストーリーを持って応募するだろう。

それとは別に、インターンを利用して見極めるべきものがある。

1)会社とはどういう風に回っているものか。(各部署の機能など)

2)企業の中にはどういったルールが存在するのか。

3)自分が心地よいと思う環境に不可欠な要素は何なのか。

4)反対に自分が受け入れられないのはどういった環境か。

5)社会との関わり方で自分が気持ち良いのはどういった立ち位置か。

学生時代のインターンの良いところは、これら全てを「お試し」できる点だ。もちろんこんなことインターン採用面接では決して言わないけれど。

卒業して一度特定の会社に入社してしまえば、ある意味引く手はない。責任が伴い、簡単に辞めることができないから。期限付きの採用でない限り、退職するにもそれなりの理由がいる。周りの目もあるし、時間も体力も要する。それに対しインターンの場合は大方終わりが明確で、期間限定の職業体験にすぎない。合わないと思ったら、卒業後の進路から外せば良いだけだ。

私自身も卒業前は大手企業、中小企業、国際機関、NGOでインターン経験を積んだ。無休だったり、有休だったり、日本だったり、海外だったり、本当にさまざまだった。全てひっくるめて振り返ると、実務スキル向上よりも、正直1)〜5)を体験的に学べたことが大きい。

例えば3)であれば、私の場合は「職場の多様性」「年功序列ではなく実力主義」「身近にロールモデルがいること」「与えられる課題がopen-ended(正解が一つとは限らない)」など。

4)は「自分の貢献が目に見えないこと」。自分個人としての頑張りが、数字として、あるいは文字として何らかの形を持って産出されないと、モチベーションに繋げにくいということがわかった。

5)は、実地主義。私のフィールドの1つである国際協力の分野でも、予算管理と政策提言が主流の本部勤務より、途上国の時にドロドロした業務の方が好きだ。たとえ、社会的には本部の方がみんなの脚光を浴びるとわかっていても。こういったことを、就職活動が始まる前に自分で理解していた。

このようにインターンを自分分析に利用することで、少なくとも流行りのかっこいい横文字に踊らされてブラック企業に就職することもなかったし、最初に就職した企業で人生嫌になることもなかった。もちろんインターンに限らず、ボランティアでもバイトでも構わない。ただし上記1)〜5)を判断できるようにアンテナを張っておくことが大切だと思う。

経験を「積む」ことで人生が「詰む」ことを回避する

日本でインターンというと、就職活動が目前になると(というかほぼ同時に)開始する学生が多い。けれどどうせインターンをするのであれば、早く始めるに越したことはない。インターンが難しければ大学内の仕事でも良い。とにかく働き方の模索を早めに開始すること。だから企業研究をしっかりしろ、という主張も理にかなっていると思う。面接で良いこと言うため、内定を取るため、ゴマをするためではない。入社してからの失敗を避けるためだ。

誤解を避けるために強調しておくけれど、別に「社畜になるための準備を早くしろ」と言っている訳ではない。伝えたいのは、「自分の心地よい働き方の模索を早めに始めてほしい」ということ。そうすることで、入社してから手遅れになって人生詰む確率を、少しでも下げることができるから。学生のうちはこの「お試し期間」を存分に利用してほしい。

どうか一人一人が自分にとって最善の職場で花開けますように。

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本日も最後まで読んでくださってありがとうございました!