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監視カメラと罰金制度で「良い子」を量産するシンガポール

海外生活

先日の米朝首脳会談に見られるように、シンガポールは「飴とムチの使い分け」と「目に見えない監視」に長けている。事を荒立てないような根回しが予め構築されていて、当日は最低限の警備だけで済ます余裕を生み出すのだ。

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現在は、チャンギ国際空港内で飛行機に乗り遅れそうな人を顔認証を使って探し出す監視カメラシステムの導入を検討中らしい。

セキュリティ、監視カメラ、防犯、テロ対策…。

国の安全性を唱いながら、どこにいても人の目がついてくる「監視社会シンガポール」。

政府は常に国民を監視下に置き、国民は面倒なことに巻き込まれないよう「良い子」を演じていなければならない。

先日友人とご飯を食べていたら、こんなことを言われた。

私たちがどこにいようと、3方向からカメラで撮られているのよ。

そんなばかなー。

しかし意識して見渡してみると、確かに拍子抜けするほど多くの監視カメラが設置されていた。

こちらはシンガポールのとある駅構内の写真。改札周辺だけで、19台もの監視カメラが見張っている。設置の主導権を握っているのはシンガポール内務省(MHA)だ。

なにもこの駅が特別だったわけではない。

別の駅のホームに降り立っても、監視の厳格さは変わらない。一つ一つを意識しだすと気が狂いそうなほどに、常に誰かに見られている。

商業施設はもちろんのこと、裏路地やシェアハウスの廊下まで、カメラ、カメラ、カメラ…。監視されていないのはトイレの個室と自分の部屋くらいじゃないだろうか。

中でも最強なのは、360度死角なしに目が行き届く監視カメラ「PolCam(Police Cameraの略)」。

シンガポール内務省によると、2012年の「PolCam 1.0」の導入からHDB(公共住宅)エリアで導入されたカメラはなんと65,000台2016年半ばに新モデル「PolCam 2.0」が登場し、翌年2017年末までに5,000台を追加で設置。また今後数年間で、新たに2,500箇所、11,000台のカメラを導入予定だそうだ。

設置場所は、公共住宅地、市民食堂ホーカーセンター、そしてMRT(地下鉄)やバス乗り換え所。

つまり、政府が監視しているのは他でもない国民の日常生活なのだ。

国民を異常なまでの監視下において、犯行意識を早摘みしている。

こんな警備みたことない。自由を巧みに操る国シンガポール、驚きの舞台裏
常に人々は監視の目にさられている。

罰金大国シンガポール

シンガポールの住人が「良い子」に固執する理由はもう一つある。

厳しい罰則である。

チューインガムの持ち込み、MRT(地下鉄)構内での飲食、つばの吐き捨て、ゴミの投げ捨て、タバコのポイ捨て、禁煙区域での喫煙、鳥へのエサやり、公共の場での飲酒(22時半以降 ※場所による)が全て罰金対象にあたることは有名な話。

それに加え誘拐罪の最高刑は死刑にあたるし、シンガポール初の世界遺産であるボタニックガーデンや、セントーサ島内での植物の摘み取り、植え替えには最大5,000シンガポールドル(約40万円)の罰金が課されるそうだ。

今年5月には、シンガポール港湾局(MPA)によって停泊中の船舶の煤煙排出に、最大で5,000シンガポールドルの罰金を課すという報告もなされた。

チャンギ空港を利用する航空会社が発着時間を破った場合にも、最大10万シンガポールドル(約800万円)の罰金などを科すルールが敷かれるという。

「郷に入れば郷に従え」とはいうが、シンガポールが主張しているのは「郷に入ればおとなしく跪け」。

あれもダメ。これもダメ。従いたくないなら金を払え。そしてそれすらできない者は、シンガポール社会から抹殺される。

監視社会が守る国民の安全

常日頃からの監視体制と、厳重な罰金制度。

この2つの見えないインフラが毛細血管のように蔓延っているからこそ、シンガポールでは自然に「良い子」が量産されるシステムが根付いている。そしてそのコントロールは、「安全な国」としての国際的評価につながる。

先日のような歴史的会談でも、シンガポール政府は観光客にも見物を許すような”エンターテイメント感”を維持する余裕が見られた。

絶対に犯罪を起こさせない自信と、仮にそういった事態が起きたとしても犯行者を洗い出し社会的に抹殺する自信が、シンガポール政府にあるからだろう。

また監視社会においては「目撃者がいない冤罪」を避けられるのも利点だ。自分が犯していない行動を避難されても、元映像を辿れば無実を証明するのは容易である。よって政府に対する信頼性も高まる。

ただし、監視体制に拍車が掛かれば同時浮上するのがプライベート問題。

街頭に顔認証カメラを導入するという動きも見られるらしい。

シンガポールが今後どのようにプライバシーと安全性の狭間を行くのだろうか。

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本日も最後まで読んでくださってありがとうございました!

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