写真で見る世界の町 - Photo Walk -

シンガポール発・週末ビンタン島旅行で初っ端から痛恨のミスをした話

シンガポール生活

国土が狭いため「国内旅行」という楽しみ方ができないシンガポール。代わりに周辺国へと気軽に足を伸ばせるという利点がある。

2年半続いたシンガポール生活も、ついにカウントダウンが始まった。気の合う友人がいるし、土地勘もある住みやすい国だから、またすぐに帰ってくるだろう。だけどサヨナラを言うのはやっぱり寂しい。

今週末は、前職の後輩と2人でビンタン島で週末を謳歌する…はずだった。マシュマロみたいに白くてふわふわな肌の、縦にも横にも私より格段に大きな大阪出身女子である。つい1時間ほど前まではタクシーの中で修学旅行気分だったのに、私たちは今、シンガポール東部、カトン付近のマッサージ屋さんにいる。フットマッサージ開始3分、隣で爆睡し始める大阪女子。本来なら今頃、波の音を聴きながらただずんでいたはずなのに。一体何が悲しくて私たちはこんなところにいるのだろうか…。

フェリー・ターミナルへ向かうタクシーで受け取った不慮の電話

「思い出作りしましょう!」

大阪女子の一言で計画が進んだ今回の週末旅。シンガポールから有給を使わずに土日で満喫できる旅行先として、マレーシア南部か、インドネシアのバタム島、もしくはビンタン島が候補に上がった。で、「とにかくリラックスしたいね」ということでビンタン島に決定。フェリーで1時間も行けば外国リゾート地にたどり着けるシンガポールは、やっぱり素晴らしい。

本日1週間の仕事を終えた我らは、19時半過ぎにCBDエリア(ビジネス街)からタクシーに乗った。順調に行けば20時にはフェリー・ターミナルに着けるだろう。

ビンタン島に着いたらとりあえず休んで、明日は街歩きしつつ日が暮れたらビーチでリラックスして…。空港へと続くイースト・コースト・パーク沿いの一本道。走行するタクシーの窓から、遠く水平線に貨物船や石油プラントの灯りが見える。理想の休日プランをあれやこれやと話し、妙にテンションが上がって来たー!

とその時。友人のケータイが鳴った。登録されていない8桁の数字。「出ますね」と断って通話ボタンを押した友人の手元から、女性の金切り声が聞こえてきた。

あんたたち、一体来る気はあんのかい?!

アクセントの強いシングリッシュで、そう叫んでいる。

フェリー・ターミナルのカウンターからだった。

立て続けに「今どこにいるんだい」と質問された。Google MapによるとタクシーはBedokというエリアを過ぎたところだった。フェリー・ターミナルまであと5分。

We are at Bedok now. べどっく。Yeah. べどっく。べどーっく。べどーっく。ゔぇーどーっく!ゔぇーどぉぉーっく!!

友人があまりにも渾身の「べドック」を繰り返すんで気が狂ったのかと思われた。心配が、途中から笑いに変わる。大丈夫か?笑

あまりの気迫にタクシーの運転手さんが「イ、イレブンミニッツ(あと11分で着くから…!)」と蒼白な面持ちで訴えかけてきた。ミラー越しの眉が「ハ」の字に下がっている。

その後しばらく電話に耳を当てていた友人。数十秒後、ぽつりと呟いた。

Oh…….。

え、何どうしたの。

少々乱暴に電話を切り、振り向いた友人の顔には苛立ちと落胆の影が宿っていた。

なんか、行けないぽいです。ワラ。

え。

まじで。

ビンタン行きフェリー会社の注意すべき謎ルール

シンガポールからビンタン島への船は、シンガポール東部、チャンギ空港南の「タナメラ・フェリー・ターミナル」から出入りしている。運営会社はビンタンリゾートフェリー(Bintan Resort Feriies)など、ビンタン島側にある3つの発着所によってさまざまだ。

私たちの予約した船の出航時間は「20:20」。本日の最終便だった。ターミナルに着いたのは20時ぴったり。ギリギリ。タクシーが到着するやいなや、私たちは転がり落ちるようにして搭乗口カウンターを目指した。おばちゃん女性と若い男性のスタッフの姿がある。他の乗客らの姿もチラホラと見えた。パスポートとチケットを片手に、搭乗口に列をなしている。よっしゃ、間に合った!

カウンターのスタッフに、ケータイの予約画面を見せる。チケットを交換してくれませんか?

おばちゃん女性スタッフが、私のケータイ画面を一瞥した。痩せた輪郭、コケシ頭に、黒縁メガネ。いかにも学校の授業参観に一人はいる「ザマス系教育ママ」っぽい。オンライン・チケットを確認したあと、短く一言、ピシャリと声を発した。

No, closed already.

この瞬間にわかった。このおばちゃん、電話の声の主だ。まだ搭乗口開いてるんだけどな。

友人が電話を受けたのは、そのちょうど25分前「19:55」だった。女性スタッフによると、どうやらその時間、つまり搭乗の25分前に、チェックインを終わらせる必要があったらしい。そんなのオンライン・チケットにも、予約確認メールにも書いてなかったけど?!

1) 荷物チェックは搭乗20分前

2) 集合は搭乗の1時間半前「推奨」

3) ゲートが閉まるのは20:30

女性スタッフはこの3点をオウムのように繰り返し、男性スタッフは隣で無言のまま微笑むだけ。2)は「義務」ではないらしく、であれば20時に到着した私たちはセーフなのでは?とゴネたが、「NO」の一点張りだ。明文化されている証拠を見せてくれと頼んだら、渋々会社の「利用規約(T&C)」を印刷してきた。3ページにも渡る規約の真ん中に、ちーいさな文字で書いてある。「1時間半前チェックイン推奨」。しかも「予約が確定されていても、搭乗40分前にチェックインがされていなければ、後に乗船希望者が現れた場合、席を譲渡するものとする」。

いやいや、知らんわそんなの!!泣

1時間半前集合って飛行機の搭乗時間より厳しいやんシンガポールさん。完全にやらかしたやーつ。ゲートの閉まる20:30まで交渉を続けたけれど、時間切れとなってしまった。その直後、彼女はそそくさと荷物をまとめてカウンターを後にした。ただ単に業務時間を終えたかったのではないか…。

というわけで初日は大人しくシンガポールに留まり、しかし自宅に出戻るのも気が引けた我らはこうしてターミナル付近の繁華街に泊まることにした。明日の朝、気を取り直してビンタン島へ向かう。予定。

マッサージ屋さんのおばちゃんが、私の両足に蒸しタオルを巻いて立ち去った。終了時間かな。別のおばちゃんが紙コップを2つ手にとり近づいて来る。そろそろお休みの時間だ。

皆さん良い週末を!

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本日も最後まで読んでくださってありがとうございました!

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